AI解剖教室 · Part 2 機械はどうやって学ぶのか
第22章 歩幅を決める:学習率
Q. 山を下りるとき、一歩をどれくらいの大きさにすればよいのでしょう?
- 第21章では、一歩の大きさは「学習率 × 傾き」でした。学習率(learning rate)は、どれだけ大またで歩くかを決める歩幅です。
- 学習率が小さすぎると(0.01)、カメのようにのろのろ。5歩進んでも、まだ山の中腹です。
- ちょうどよければ(0.1)、数歩で谷底に着きます。第21章で見たのと同じ歩き方です。
- 大きすぎると(0.3)、谷底を通りこして反対側へはね返ります。はね返るたびに高く上がり、損失がかえって大きくなります。
- 一歩ごとの損失をグラフにすると、ちがいがはっきり見えます。ゆっくり下がる、ストンと落ちる、はね上がる。
- だから学習率は慎重に選びます。GPT-3も、最初は学習率を少しずつ上げ、学習しながらだんだん下げていきました。
- 小さすぎるとカメ、大きすぎるとはね返る。ちょうどいい歩幅が大切です。もっと賢い歩き方は第67章で学びます。
この章のまとめ
- 学習率 = 一歩の歩幅。新しいつまみ = つまみ − 学習率 × 傾き。
- 小さすぎるとカメのように遅く、大きすぎると谷底を通りこしてはね返る。
- ちょうどいい学習率なら、すぐ谷底に着く。学習中に下げていくこともある。